2013年3月29日金曜日

受難日(聖金曜日)

 
今日は聖金曜日。
 
受難週の中で最も大切なキリストが十字架にかかられた日。
 
 
ここはエルサレム旧市街にある「聖墳墓教会」
 
その名のとおり、キリストの墓とされる場所に建つ教会です。
 
カトリック、東方正教会、アルメニア使徒教会、
 
コプト正教会、シリア正教会と複数の教派によって管理されています
 
 
十字架の道行の第10ステーション以降は
 
この聖墳墓教会の中にあり、
 
多くの人々が巡礼に訪れています。
 
 
第10留:衣服を剥ぎ取られる
第11留:十字架が立てられる
第12留:イエスの死
第13留:十字架の下の母マリア
第14留:イエスの墓



 正面から見て右側にあるこのドームが十字架の場所。


イエスは、自ら十字架を背負い、
 
いわゆる『されこうべの場所』、
 
すなわちヘブライ語でゴルゴタという所へ向かわれた。
 
 そこで、彼らはイエスを十字架につけた。
 
また、イエスと一緒にほかの二人をも、
 
イエスを真ん中にして両側に、十字架につけた。
 
・・・この後、イエスは、すべてのことが
 
今や成し遂げられたのを知り、
 
『渇く』と言われた。
 
こうして、聖書の言葉が実現した。
 
・・・イエスは、このぶどう酒を受けると、
 
『成し遂げられた』と言い、
 
頭を垂れて息を引き取られた。(ヨハネ19:28-30)」
 
 
 

2013年3月27日水曜日

十字架の道行

 
「ビア・ドロローサ」と呼ばれる十字架の道行き。
 
 
たくさんの巡礼者がたどるキリストの十字架の御跡です。
 


聖書に記されている出来事、
伝説として伝えられている出来事が起こった場所が
ステーション(留)として表示され、
記念の聖堂や黙想できる場所が備えられているところもあります。
その道行きのはじめ、第一留が
 
「エッケ・ホモ教会」(この人を見よ)
 
ピラトによって裁かれた場所。
 
 
 
地下に降りていくと、当時の石畳が残されています。
 
排水のための溝があるものや↑、
 
滑り止めに刻まれている細かい筋が見えるもの↓
 

 
 
 
「イエスは茨の冠をかぶり、
 
紫の服を着けて出て来られた。
 
ピラトは、『見よ、この男だ』と言った。
 
祭司長たちや下役たちは、イエスを見ると、
 
『十字架につけろ。十字架につけろ』と叫んだ。
 
ピラトは言った。
 
『あなたたちが引き取って、十字架につけるがよい。
 
わたしはこの男に罪を見いだせない。』
 
・・・
 
 ピラトは、これらの言葉を聞くと、
 
イエスを外に連れ出し、
 
ヘブライ語でガバタ、すなわち『敷石』という場所で、
 
裁判の席に着かせた。 (ヨハネ19:5-13 抜粋)」
 
 
 

2013年3月25日月曜日

棕櫚の聖日

 
今年は3月24日(日)が「棕櫚(しゅろ)の聖日」
 
受難週の始まりです。
 
 
 
 
ろばの子に背に乗り、
エルサレムに入場されたイエス様を
人々は歓呼の声を上げ
棕櫚(なつめやし)の枝を振りかざして
喜び迎えました。
 
 
ここからすでに十字架への道が始まっています。
 


「祭りに来ていた大勢の群衆は、

イエスがエルサレムに来られると聞き、

なつめやしの枝を持って迎えに出た。

そして、叫び続けた。

『ホサナ。主の名によって来られる方に、

祝福があるように、/イスラエルの王に。』

イエスはろばの子を見つけて、

お乗りになった。

次のように書いてあるとおりである。

『シオンの娘よ、恐れるな。

見よ、お前の王がおいでになる、

ろばの子に乗って。』」

(ヨハネ12:12-15)


2013年3月22日金曜日

鶏鳴教会2

 
鶏鳴教会の外にある石段。
 
19世紀に発掘され、
 
約2000年前のものであることが確認されています。
 
 

つまり、イエス様自身が歩かれたその道。

多くの人々がたどり、手触り、

すっかり石の角が丸くなっています。



近くには古い住居などの遺跡も。

古い歴史の流れが目の前に広がります。



イエスのことを3度も“知らない”と口にした使徒ペトロ。

鶏鳴教会。

この教会堂が、その大変な出来事を

今に伝えています。


「ペトロは皆の前でそれを打ち消して、

『何のことを言っているのか、

わたしには分からない』と言った。

・・・

そこで、ペトロは再び、

『そんな人は知らない』

と誓って打ち消した。

・・・

そのとき、ペトロは呪いの言葉さえ口にしながら、

『そんな人は知らない』と誓い始めた。

するとすぐ、鶏が鳴いた。

ペトロは、『鶏が鳴く前に、

あなたは三度わたしを知らないと言うだろう』と言われた

イエスの言葉を思い出した。

そして外に出て、激しく泣いた。 」

(マタイ26:75)


2013年3月20日水曜日

鶏鳴教会1

 
 
 
シオンの丘にある鶏鳴教会。
 
ここは、大祭司カヤパ(カイアファ)の
 
屋敷の跡。
 

ゲッセマネの園で捕らえられたイエス様が

連れてこられた場所です。

この地下に牢獄があります。


教会堂の内部は美しく装飾が施され、

天上のステンドグラスを通して

あたたかい光が差し込みます。


 
イエスは言われた。
「はっきり言っておく。
あなたは今夜、鶏が鳴く前に、
三度わたしのことを知らないと言うだろう。」
(マタイ26:34)

2013年3月18日月曜日

ゲッセマネの園3

 
ゲッセマネの園のすぐそば、
 
敷地を囲う柵の外側に
 
柱のような印の遺跡が残されています。
 
 
 


ここは、

ゲッセマネの園で祈られた

イエス様についてていった弟子たちが

眠ってしまった場所ということ。



不名誉な、しかし聖書に記されている

その事柄がしっかりと残されていることに

驚きを覚えます。



「イエスが祈り終わって立ち上がり、

弟子たちのところに戻って御覧になると、

彼らは悲しみの果てに眠り込んでいた。

イエスは言われた。

『なぜ眠っているのか。

誘惑に陥らぬよう、

起きて祈っていなさい。』」

(ルカ22:45-46)





2013年3月15日金曜日

ゲッセマネの園2

 
ゲッセマネの園にある聖堂。
 
「万国民の教会」と呼ばれる
 
4世紀に建てられたものです。
 

 
祭壇の前には、
 
イエス様が苦しみ悶えて祈られた
 
その場所と言われる岩が置かれています。
 

「そして自分は、

石を投げて届くほどの所に離れ、

ひざまずいてこう祈られた。

『父よ、御心なら、

この杯をわたしから取りのけてください。

しかし、わたしの願いではなく、

御心のままに行ってください。』

・・・

イエスは苦しみもだえ、

いよいよ切に祈られた。

汗が血の滴るように地面に落ちた。」

(ルカ22:41-44)

2013年3月13日水曜日

ゲッセマネの園1

 
オリブ山の麓にあるゲッセマネの園。
 
イエス様がよく祈られたという場所。
 
 
ゲッセマネは「油搾り」という意味。
 
今も美しい園庭があり、
 
オリーブの木々が植えられています。

 
 

 
十字架を前にイエス様が祈られたところです。
 
 
「イエスがそこを出て、
 
いつものようにオリーブ山に行かれると、
 
弟子たちも従った。
 
いつもの場所に来ると、イエスは弟子たちに、
 
「誘惑に陥らないように祈りなさい」と言われた。
 
(ルカ22:39-40)
 
 
 
 

2013年3月11日月曜日

ケデロン(キドロン)の谷


 
神殿の丘・ダビデの町とオリーブ山の間にあるのが
 
ケデロン(キドロン)の谷と
 
呼ばれる渓谷です。
 
 
イエス様も十字架を目前に、
 
祈るためにここを通り、
 
ゲッセマネの園へと向かいました。
 
 
ダビデの町側から見下ろしたものと
 

そして、オリーブ山側から。

手前に並んでいるお墓の石を越え、

その先にある左手に見える沈んだ部分



「イエスは弟子たちと一緒に、

キドロンの谷の向こうへ出て行かれた。

そこには園があり、

イエスは弟子たちとその中に入られた。」

(ヨハネ18:1)


2013年3月8日金曜日

最後の晩餐

 
レオナルド・ダ・ビンチが描いた有名な壁画によって
 
多くの人に知られている『最後の晩餐』
 
 
十字架を目前に、
 
キリストが12人の弟子たちと共にした
 
過ぎ越しの祭りの食事の場面です。
 

その食事の会場であった と言われる場所が

シオンの丘にあります。

階段を上って入る2階の広間です。


さらに階段を上がり

屋上からはすぐそばにそびえる

美しい教会堂の姿が見えます。


除酵祭の第一日に、弟子たちがイエスのところに来て、

「どこに、過越の食事をなさる用意をいたしましょうか」と言った。

イエスは言われた。

「都のあの人のところに行ってこう言いなさい。

『先生が、「わたしの時が近づいた。

お宅で弟子たちと一緒に過越の食事をする」と言っています。』」

弟子たちは、イエスに命じられたとおりにして、

過越の食事を準備した。

夕方になると、イエスは十二人と一緒に食事の席に着かれた。

(マタイ26:17-20)


2013年3月6日水曜日

主泣きたもう教会

 
オリーブ山の中腹にある
 
『主泣きたもう教会』
 
キリストがエルサレムを見渡され、
 
その行く末を嘆き、案じて涙を流された。
 

 特徴ある形をした教会堂です。

涙の粒をかたどったドーム。

泪壺(なみだつぼ)の形とも言われています。



祭壇の正面に大きな窓から

エルサレム市街を一望することができます。


 祭壇には、キリストが語られた言葉から

翼を広げためん鳥の姿が

モザイクで描かれています。

 
 「エルサレム、エルサレム、預言者たちを殺し、

自分に遣わされた人々を石で打ち殺す者よ、

めん鳥が雛を羽の下に集めるように、

わたしはお前の子らを何度集めようとしたことか。

だが、お前たちは応じようとしなかった。 


見よ、お前たちの家は見捨てられて荒れ果てる。

言っておくが、お前たちは、

『主の名によって来られる方に、祝福があるように』

と言うときまで、今から後、

決してわたしを見ることがない。」

(マタイ23:37-39)


2013年3月3日日曜日

エルサレム

オリーブ山から望むエルサレムの町。
 
エルサレムには多くの教会が建てられています。
 
 
 
 
教会暦では、今は『受難節』の最中です。
 
イースターから数えて7週前の水曜日(2/13)から
 
イースター(3/31)までの期間。

 (※いずれも2013年の日付)


3月はエルサレムの

受難や復活に関わりある教会等を

少しづつ紹介していきましょう。